今でこそ裏原宿エリアは国内屈指のグルメバーガー激戦区として知られているが、この地にかつてないアメリカンダイニングの空気感を持ち込んだパイオニアこそが、同店である。オープン当初から一貫して追求されてきたのは、アメリカ西海岸の開放感と、東京のストリートカルチャーが交差する独特の立ち位置だった。オーナーである栗原アツシ氏の審美眼が反映された店内は、ビンテージの家具や心地よい音楽で満たされ、足を踏み入れた瞬間に異国へトリップしたかのような感覚を覚える。
しかし、本質は見た目のスタイリッシュさだけにとどまらない。アメリカの日常食であったハンバーガーを、細部まで計算し尽くされたディナーラインの料理へと昇華させた技術。その先鞭をつけたことこそが、現在の日本のバーガー文化の基礎を作った。