2026年の初成功から2年。H3ロケットは、開発当初の「従来機H-IIAからコストを半減させ、世界市場で勝てるロケットを作る」という高いハードルを見事にクリアしてみせた。エンジンの簡素化や3Dプリンタ技術の積極採用、自動車用汎用部品の活用といった現場の泥臭い改革が、いま大きく結実している。
世界中で衛星打ち上げの需要が爆発する中、海外の衛星事業者からの受注は急増中だ。「今や種子島は、米スペースX一強の宇宙輸送市場において、確実性と低コストを兼ね備えた貴重なオルタナティブだ」。ヨーロッパの衛星通信会社幹部は、発射場を見下ろす丘の上で熱く語った。